2002年6月25日

誰かの為に

Filed under: 女将の綴り箱 — 管理者 @ 9:30 AM

私の二番目の娘は、現在高校三年生になります。中学時代は、ソフトボール部でピッチャー、陸上では短距離走と運動をしていることが当たり前で、本人も当然好きでやって来たと思っておりました。

ところが、高校に入るとどの運動クラブからの誘いも断り、E・S・Sやパソコンなどの文化部に入ったのです。そして運動クラブに入らなかった理由と言えば、”色が黒くなる。これ以上顔の色が黒くなりたくない!!”その一言でした。

小さい頃から二人の姉妹に比べて色が黒いと言うことを気にしていたのは知っておりましたが、これほどまでにコンプレックスに思っていたとは気づきませんでした。どうして私だけ黒いのかしらと言うわが子が、親として可愛そうやら意地らしいやらで、"野外でするクラブに入らなければ、すぐに白くなるわよ"と慰めたのでした。

ところが入学して2ヶ月目のある日、学校から帰るなり”私、野球部のマネージャー頼まれたからやる事にした”と言うのです。マネージャーをやるぐらいなら自分で何か体を動かす事をした方がいいんじゃないと言う私の言葉に今度も”もう決めたの!!”の一言でした。

放課後、部員と一緒に暗くなるまで練習に付き合い、部室の掃除、洗濯、ボール拾い、ボール拭き、テストが近づくと時間が無い時間が無いと焦り、これは永く続かないなあと思っておりましたが、あれから三回目の甲子園予選の時期を迎えました。

毎年この時期になると部員(監督、コーチも)一人一人の為に手作りのお守りを作ってきました。それもいよいよ最後の仕事と、今年は一人一人に願いを込めた励ましの手紙を入れたお守り袋と、千羽鶴を作るんだと張り切っております。

何時か辞めるだろう、続かないだろうと思っていた我が子の、自分以外の誰かの為に何かをしてあげる、してあげたいと思う気持ちが手に取る様に感じられ、私達が日々お越し頂いたお客様にどうしたら喜んで頂けるか、その為に自分に出来る事は何かを考え、精一杯して差し上げたいと思う事と同じ事を、この子が自然に勉強させて頂いた事を、三年間は大変だったけど、支えて頂いた周りの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

私も”誰かの為に”を毎日の生活の中で忘れる事の無いよう自分自身を絶えず見つめていける様な人でありたいとつくづく思わされました。

しかし現実は厳しいもので二年連続一回戦敗退と言う結果。今年こそは何とか、せめて一勝、いいえ願わくば甲子園出場の夢を叶えてやりたいものだと、こっそり折り始めた折鶴がやっと百羽になりました。

 

多彩なお風呂と四季の季節感あふれる宿、宝泉寺温泉 季の郷 山の湯

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