2003年3月1日

一期一会

Filed under: 女将の綴り箱 — 管理者 @ 9:10 AM

宝泉寺温泉にお越し頂くお客様の中に、最近若いお客様の多くなった事がとても新鮮で大変良い事だと嬉しく思っております。大学のサークルのお仲間や、高校、大学の卒業旅行などにお友達同士、温泉を楽しんで頂いているようです。

先日、お越しいただいたバスツアーのお客様の中にも、二十歳位のお嬢様が3名様いらっしゃり、お着きになられた時には大変お元気そうにお見受けいたしておりましたが、3泊4日の旅の最後のご宿泊と言う事でかなりお疲れになっていらしゃったのでしょう、その中のお一人のお嬢様が、お着きになりお部屋にご案内した後直ぐにご気分が優れないとの事で、お連れの方がフロントにお薬を取りにおいでになりました。お食事のお時間まで横になっていただいていたのですが、なかなか良くなるご様子ではなく逆に益々お腹の痛みと吐き気がひどくなるようで、早いうちにお医者様に見ていただいたほうが良いと思い近くの病院にお連れ致しました。

病院に着くまでの5、6分の道のりが長く感じられる程、お客様の苦しんでいるご様子がとても痛々しく、早くなんとかして差し上げたいとこちらの方が胸が痛む思いでした。お医者様に見ていただいた結果、風邪気味だったのと旅のお疲れが重なったとの事で、点滴や注射をして頂き一安心し、遅くに旅館へ戻ってまいりました。

その日は僅かの水分だけをおとり頂いただけで結局何も召し上がって頂かないままお休み頂く事になりました。翌朝は、少し体調が良くなったとの事でしたが、やはり皆様と同じバス行動は無理なご様子でしたので、お昼までお部屋でごゆっくりしていただき、こちらが他の皆様が観光をなさっているバスの所までお送りする事に致しました。お帰りになった後も、バスや飛行機の中で大丈夫だったかしら、無事にご自宅にお着きになったのかしらと皆で心配しておりました。

それから数日後、お菓子箱に可愛い封筒に入ったお手紙が添えられた小包が送られてきました。どなたかしらと開けて見れば、先日お泊り頂いたお嬢様からで、お手紙には当館に泊まった折、体調不良でお世話になった事へのお礼や、四月から幼稚園の先生としてお仕事を始めても、旅先で苦しい思いをして不安だった時に出会った人たちとのふれあいを生涯忘れず、その出会いを大切にこれから励んで行きたいとの心のこもった嬉しい文章が綴られていました。

この広い世界の中で、もしかしたらもう二度とお会いする事が出来ないかもしれないお方と縁会ってお会いする事が出来、お心にお留めいただけた喜びをしみじみ感じました。お手紙の最後の私共スタッフ全員への労わりのお言葉が従業員一同のこれからの励みにもなり、改めてお手紙の主様の行き届いた優しさに触れ、こんな日は幸せ気分にどっぶり浸っていたいなあと思いながらも、今日お越しになるお客様にもやはり”一期一会”の気持ちを忘れることなく、精一杯のおもてなしの心でおむかえせねばと良い意味での緊張感を持ち、今日のお客様へ気持ちをスイッチON!!

 

多彩なお風呂と四季の季節感あふれる宿、宝泉寺温泉 季の郷 山の湯

Copyright © 2010- Yamanoyu-k. All Rights Reserved.
Powered by INA.